14|| 「協同の森」での間伐体験
2010.10.16(土) 【コープ自然派こうち】
コープ自然派では、土佐町とともに様々な環境活動に取り組んできています。高知県との間で締結した「コープ自然派の森パートナーズ協定」のもとで進めている「協同の森づくり」事業も土佐町の森で進めています。この事業の一環で間伐体験があると聞いて、お邪魔してきました。
今回の参加者は、コープ自然派(こうち、とくしま、えひめ)の役員さんや組合員さん約20人。パートナーズ協定の初年度から参加している役員さんは、4年前に植林した木の育ちぶりを見て、「だいぶふとりましたね~(注)」と感慨深げです。はじめに部落長さんと町長さんから、これまで毎年コープ自然派の組合員が植樹、下草刈り、間伐など山の世話に参加してきたことや、協定が今年2月に更新・継続されたことへの感謝とともに、地球温暖化対策のためにも森のことに関心を持ってほしいと挨拶がありました。続いて県の方から間伐のための木の切り方について注意を受けたあと、4班にわかれて林の中へ入っていきました。まず、地元の方が間伐する木を決めて倒す方向に切り込む「受け口」をチェーンソーで作ったあと、参加者が反対側からのこぎりで「追い口」を切り進める作業を交代で行います。大きな音を立てて木が倒れるたびに、歓声や拍手が森の中に響いていました。
作業の後の昼食では、参加者全員が感想を述べ、「自然について考える良い経験になった。子どもにも貴重な体験をさせることができた」「木の名前も知らなかった。間伐の仕方などもはじめて知った」「3回目の参加だが、毎年新発見がある」「森林浴で活力をいただいた」など、皆さん今日の体験で多くのものを得たようです。
「去年参加したときの手作りの『栗の渋皮煮』にほれ込み、それを目当てに今年も来た」という方がいたり、この日に4歳の誕生日を迎えた女の子のために全員でハッピーバースデーを歌ったり、笑顔あふれる楽しい交流がすすみました。最後に東條理事長が「地元の皆さんは今日のために1週間も前から準備してくださっています。本当にありがとうございました。参加した方にはこれから木のものを使ったり、今日のような機会を使ってもっと山のことを実感してもらいたい。そして感じたことを帰っていろいろな人に伝えて欲しい。それが私たちの『宿題』です。」と締めくくられました。
地元の皆さんは作業の前後にも、山野草の名前を教えてくれたり、間伐した木を希望の形に切り出してお土産にしてくれたり、本当に暖かいおもてなしでした。別れるときは「○○さん、また来年もよろしく」「来年も連れ立ってきてよ」とそれぞれに名残を惜しんで言葉が交わされていました。長い時間をかけて継続的に行われてきた交流によって、消費者と生産者の間の信頼関係と地域を愛する気持ちが育てられているのだなあと感じました。
(S)
注)「ふとりましたね」・・・土佐弁で「大きく成長しましたね」を意味する