会員生協探訪記 20
2011.5.8(日) 【高齢者福祉生協】
地域の「憩いの場」をめざして ふくし生協の新事業所開所
初夏を思わせる気候となった5月8日、高知県高齢者福祉生協(ふくし生協)の新しい事業所「憩のひろば しばてんハウス朝倉」の開所式が行われました。
この施設は、ふくし生協の朝倉地域福祉事務所と朝倉支部事務所として開設されました。開会にあたって、ふくし生協の岡田理事長は「ここで、デイサービス事業を中心に、朝倉支部の事務所として地域の人の憩いの場となっていこう。交流スペースがある意味は、ここで自分たちの将来を語り合えるということ。地域の皆さんがここに集い、この地域でいつまでも安心してくらせる明るい未来を作るため、支え合える拠点となってほしい。いま、『支え合おう』という意識の人は確実に増えてきている」と挨拶されました。来賓を代表して宮本高知県生協連会長は「『知り、知らせ、自らが変えていく』のが協同運動。
そして、皆が楽しく集まれる『場づくり』も生協運動。このような素晴らしい場所が 広がっていくことを願いつつ、ともにがんばろう」と挨拶しました。
支部事務所は、組合員がいつでも好きな時に立ち寄れる場所です。フロアは奥のほうがデイサービスのスペースで、手前のほうが朝倉支部事務所ですが、間に壁の仕切りはありません。(可動式の仕切りすらありません。間に植木鉢を置こうと検討しているとか)。「介護の必要な人」と「そうでない人」の間に線を引いていないんですね。どちらも同じ「元気な高齢者」ということでしょうか。
開所式の最後に、朝倉支部長の竹本さんが「素晴らしい事務所を準備してくれたことに組合員一同感謝しています。デイサービスは、そこのメンバーだけの『集団的ひきこもり』になりかねない。そこに常に新しい風をふき込むのが支部の組合員の役割。福祉事業の事務所と支部の事務所が一緒にある意味はそこにあると感じている。これからも地域の自治会の方々とつながりを持っていきたいし、『子どもの風』もふきこみたいので、支部として小学校の先生のところにも行ってみたい。」と今後の意気込みを語られていました。
改装工事をしている間も、通りかかった若いご夫婦が「子どもが学校帰りに寄って、宿題とかさせてもらってもいいんですか?そんなところができるとうれしいですね」と喜んでくださったそうです。地域で暮らすだれでもが、そこに行けばつながりあえる、何かの役に立てる、そんな安心できるスペースになっていってほしいですね。
(S)
※ふくし生協の「しばてんハウス」の第1号は高知市の新屋敷にあります。
以下、ふくし生協のホームページhttp://kourei.roukyou.gr.jp/nationwide/95より転載させていただきました
「(新屋敷にある)しばてんハウスは、築100年(!)を超す格調高い建物を活用しています。月曜日から土曜日まで、100歳体操、カラオケ、大正琴、囲碁、英会話、生け花など地域の文化交流の場、介護予防の拠点としてさまざまな活動にとりくんでおり、宅老所も兼ねています。活動の特徴として、最初は利用者として参加してきた高齢者が「人に喜んでもらえる」ことに生きがいを感じ、ボランティアとして活躍する方が増えていることです。このため、「体の続く限り『しばてんハウス』に来たい」という方が多数います。」