会員生協探訪記 31
2011.11.26(木) 【高知県高齢者福祉生協】
ふくし生協が安芸市で配食サービス事業スタート
高知県高齢者福祉生協が、安芸市で高齢者対象の配食サービス事業「彩(いろどり)弁当」を開始します。新しい事業所は安芸市の元町商店街の中にあり、高知県や安芸市の空き店舗支援事業を活用して内部の改装などをすすめました。12月1日の事業開始に先立って開所式が行われましたのでお邪魔してきました。
新事業所の責任者となる畠中さんの司会で開会。「配食事業は食の選択肢が増えるとともに安否確認や地域の見守りにつながる。空き店舗の活用により地域の商店街の振興の役割も期待している。市民に愛され発展して欲しい。」という安芸市長からのメッセージが代読されました。
続いて、高齢者福祉生協の岡田理事長から、「配食事業は地域を結びつけていく絆になるのではないかと思っている。ふくし生協の事業所としては高知市以外では土佐市についで2番目。県東部の拠点として福祉生協全体として応援していきたい。」と挨拶がありました。
懇親会の準備までの間、曽我専務から、新事業所には『町の茶の間』というもうひとつのコンセプトをもっていることが紹介されました。事業所を地域のサロンとして開放し、配食サービスを通じたコミュニティの再生とともに、事業所自体でも人のつながりが再生され、地域が活性化していくことを目指しているそうです。
曽我専務は、「地域が元気になっていくには高齢者がもっと中心になっていかなければならない。高齢者が『支えられる存在』ととらえられがちの昨今だが、その力や経験を使って、社会を支える側になってもらうことが大切。彩弁当のスタッフは平均年齢では高齢者のゾーンに近いが、自分たちのできることを持ち寄って事業を起こし、働く場所を作った。困難も多いが、高い理想をもって発展させていって、安芸のすみずみまで広がってくれたらと思っている。行政の方にも、よきパートナーと捉えていただけたらと思う。」とも話されました。
式に続いて立食での懇親会となりました。「安芸市は海の幸、山の幸が豊富な土地。新鮮な食材がたくさんあるから今から楽しみ。」「地元のものを使って配送して『500円をはらう価値あり』と思ってもらえるものを作らんといかん」「お弁当の利用者が自分の畑で作っている野菜を食材として提供するなんていう新しい経済循環の可能性もあるんじゃないか。」など、和やかな雰囲気の中でも、参加者は地域の状況や新事業への意気込み、具体的な計画などを熱く語り合っていらっしゃいました。
(S)